海の生物多様性に迫る危機
現在の地球には、
海の大部分を占める「深海」も、固有の生物や生態系による豊かな生物多様性を有しています。今、この深海の生物多様性にも危機が迫っています。
大量に海へ流れ込むプラごみの汚染は深海にまで広がっています。プラごみは、生き物がまちがって食べるだけでなく、有害な化学物質を運ぶことで生き物に影響を与えています。
地球温暖化は海水温を上昇させるだけでなく、氷床や氷河など陸上の氷をとかして大量の真水を海へ流れこませて、生き物がくらす海の環境を大きく変えてしまいます。
地球温暖化により海面が上昇することで、さまざまな生き物がくらす場所である海岸の多くが、その姿を消しています。
人間の出す大量の二酸化炭素が海に溶け込み、海は酸性化しています。このような海では、炭酸カルシウムの殻や骨を持つサンゴやプランクトンは、生きていくことがむずかしくなります。
海に溶けこむ酸素の量は、水温が上がると少なくなります。地球温暖化による海水温の上昇で、生き物たちがくらしにくい、酸素の少ない海が増えつつあります。
人間が無計画に生き物を獲ることで、特定の生き物の数が大きく減り、生態系のバランスをくずしています。
本来、そこにはいないはずの生き物がやってくると、生態系のバランスをくずしてしまいます。海を行き交う船や漂流するごみが、外来種を運ぶ原因となっています。
開発や農業でむき出しの地面に雨が降ると、大量の土砂が海へ流れこんで濁らせます。このような濁った海はサンゴの生育に必要な太陽光をさえぎるなどして成長を妨げます。
みんなで考えてみよう!
海の生物多様性に迫る危機について動画で学ぼう
身近な海に迫っている危機にはどんなものがあるか、考えてみよう。
海の生物多様性に迫る危機が、わたしたちの暮らしや身近な海の姿をどのように変えてしまうか、予想しよう。